取組み内容

 我々の研究室では、エネルギー需給の時間的・空間的なギャップを埋めるための新たなエネルギー利用形態、蓄熱技術およびそれを実現するためのデバイスについて研究を行っています。
 例えば、工場や製鉄所のようなところでは、数百度のたくさんの廃熱が存在しますが、熱がある場所とそれを使いたい場所に空間的なギャップがあるなどの理由で、効率的に利用されぬまま環境に捨てられています。また、寒冷地における冬期の冷熱を蓄え、時間的なギャップを超えて夏場の冷房に使えることができれば、エネルギー消費削減に貢献することができます。
 また、温暖化防止のため、温室効果ガスの使用・排出規制がますます厳しくなっている中で、本研究室では、ガス冷媒を使用しない固体冷媒ヒートポンプの実現を目指し研究を進めています。この技術は世界的なネットワークによって情報共有がすすめられており、我々の研究室で得られたデータも積極的に公表・提供し、できるだけ早くの商品化・市場投入を目指しています。

固体冷媒ヒートポンプ装置
研究室で開発したゲル状カプセルに封入された潜熱蓄熱材料(直径約4mm)
T字撹拌棒による油と水の撹拌挙動(オレンジ色が油):実験とシミュレーション