取組み内容

建築の水の見える化をしています。

蛇口をひねれば当たり前のように得られる「水」ですが、その過程でポンプなどを用いており、エネルギーが消費されています。他方、建物内での給水や排水の挙動についてわかっていないことがまだあり、わからないことに対しては問題が生じないように、余裕をもった計画とせざるを得ません。しかし、これでは無駄のない最適な計画とはならず、貴重なエネルギーや水を無駄使いしてしまう可能性があります。

そのため、衛生的で節水・省エネな給排水衛生設備を実現するために、建物内の水を見える化し把握することが重要となります。本研究では水の見える化のため、実際に水を流す実験の他に、シミュレーション技術を利用しています。

2020年度は、洗面器に吐水したときの着水時の水跳ねや流水の様子について検討し、排水口の形状や吐水量による影響について把握することで最適な洗面器形状および水栓との関係性について研究しました。

①洗面器への水栓からの吐水状況をシミュレーションで再現している様子
②洗面器の排水トラップの封水をシミュレーションで再現している様子
③BIM(Building Information Modeling)を用いてトイレの中の給排水衛生設備を計画している様子