取組み内容
あるご縁から沖縄・宮古島に関わるようになった。そこで知人の紹介により、廃校となっていた旧宮島小学校の活用に取り組もうとする花城周作さんと出会った。学校がある島尻地区は、豊かな自然と独自の文化を有する一方で、人口減少や高齢化が進み、地域の自治や暮らしの持続性が大きな課題となっている。こうした中、花城さんは「誰もが住み慣れた場所で暮らし続けられる地域」を目指し、廃校を多世代・多目的の地域拠点へと再生するビジョンを描いている。この理念に強く共感した私はここ数年、島尻に通いながら、自分に何ができるのかを模索しつつ拠点づくりの手伝いをしてきた。今年は研究室のプロジェクトの一環として学生と宮古島に訪れ、校舎の清掃や宿泊可能なスペースのDIY、共有部を活性化するための仮設カウンターや家具のデザイン、イベントの開催などを行った。プロジェクトはまだまだ始まったばかりだが、これが実現すれば、全国で同様の課題を抱える集落にとって、自治や持続可能性を考えるひとつのモデルになり得る。微力ながら、建築やまちづくりに関わってきた人間として、次の未来につながる発見や洞察を社会に共有していきたいと考えている。



