取組み内容

刑事裁判において最も重要なことは「正しい事実認定」を行うことです。「無実の被告人が誤って処罰されても構わない」という人はいないでしょう。誰の目から見ても「冤罪は明らかに正義に反する事態」といえます。

しかし、神ならぬ人間の行う裁判ですから、どうしても冤罪を完全に防ぐことはできません。私たちにできることは、過去の失敗(冤罪事例)から学び、「なぜ冤罪が起きてしまったのか?」、「どうすれば少しでも冤罪を減らすことができるのか?」という観点から、刑事手続のあり方(制度・運用)を見直し続けることではないでしょうか。

冤罪を完全になくすことはできなくても、より公正で公平な刑事手続のあり方を探究し続けることはできるはずです。以上のような問題意識を持って、諸外国(特にイギリス)の法制度や実際の運用状況なども参考にしながら、刑事手続全体のあり方をより公正・公平なものとするための研究に取り組んでいます。

誤った裁判を是正し、無実の者を救うために創設された「イギリスの刑事事件再審委員会(The Criminal Cases Review Commission)」について調査しました(写真は2024年3月のCCRC訪問時に提供していただいた資料です)。

あるべき再審法の改正に向けて、刑事法研究者135名で声明を出しました。私も「呼びかけ人」の一人となり、記者会見に臨みました(写真は2025年12月の記者会見時)。

バリスタとして40年の実務経験を有するAndrew Tucker弁護士に同行し、いわゆるシャドーイング(実務見学)を約1か月間にわたり行わせていただきました。先生からはいつも大変多くのことを学ばせていただいています(写真は2024年3月、先生のご自宅にて撮影)。
刑事手続のなかでも「捜査・取調べ」は最も重要な局面の一つです。諸外国に先駆けて、取調べの録音・録画制度や弁護人立会制度を導入したイギリスの運用状況を調査するため、継続的に警察署等の視察を行っています(写真は2025年9月にロンドンの警察署で撮影)。
義務教育課程における法教育の重要性も高まっています。小学生に向けた模擬裁判なども行っています(写真は2025年5月に流山市立市野谷小学校で行った特別授業の様子です)。