取組み内容

現代において特に重要視されている「健康」とは何でしょうか。五体満足であったり病気がなかったりする状態が健康であると普段何気なく思っているのではないでしょうか。しかし、これから迎える人生100年時代では、ずっと体調万全で病気知らずというわけにはいきません。むしろ、何かしらの障害や病気とともに長く生きていく方が一般的になるでしょう。そうしたとき、従来の健康観では見えてこない多様な生き方について、これからもっと研究が必要とされてくると思います。それを見据えて2025年に、新時代の健康観について哲学者や理学療法士と一緒に考える公開講座を開催しました。理学療法士は、脳卒中やパーキンソン病、整形外科疾患、脳性麻痺などにより日常生活に何らかの支障が生じている方々にリハビリテーションを行ないます。他方で、哲学者は、生きることの意味や経験の豊かさをひもとこうとします。他分野の専門家が不自由であることや疾患を抱えることについて一緒に考えることで、新しい健康観を提案しようとしています。

明治大学リバティアカデミーと明治大学人文科学研究所、神経現象学リハビリテーション開発機構との共催の公開講座
「不自由から考える新時代の健康2.0」というテーマで各方面の専門家が発表
理学療法士と哲学者との分野横断の議論。参加者の方々からも多数質問があり、皆で一緒に考えました。